相続財産の分け方の正解
相続財産ってどのように分けるのが正解かご存知ですか?
家督相続という言葉を聞かれたことはありますか?
簡単に言うと
相続財産は長男が全て引き継ぎます。
父親がなくなり母親が健在で、兄弟が何人いようと関係はありません。
その代わり、
長男は他の家族の面倒は見てあげてねという制度です。
「わしは隠居するから息子よ、あとは頼んだぞ。」
なんてドラマの一節を聞かれたこともあるかもしれませんが
まだ存命であっても
家督(相続財産)を引き継ぐことも認められていたんですね。
長男がぼんくらで
家督を継いで、お家をつぶしてしまったり
家督欲しさに
長男を亡き者にして次男が家督を継承するというようなドラマも生まれているわけですね。
ここまで
分かりやすいようにシンプルに書いてきましたが
当然例外的なことはたくさんあります。
なので
「こういった場合は違うで」なんてコメントはご容赦くださいね。
戦争(第二次大戦)も終わり
民法も新しくなり
家督相続は平等の精神に反する、とかなんとかで
法定相続なんてものができました。
法定相続とは
兄弟はみんな平等だから均等に分けましょう。
でも奥さん(配偶者)だけは、特別やから多い目(相続財産の半分)あげますね、という制度です。
もちろん家族関係は様々なので
条件により分配率は変わります。
ややこしくなって、もめるとかなわんから
特に兄弟は公平に分けるように法律で決めたら不満がでないやろ、という制度です。
法定相続は公平で、本当にもめ事は起こらないんでしょうか?
もめて家庭裁判所になんとかしてくれ、
といって持ち込まれた揉め事の件数は1日あたり52件です。
(司法当局2018年、開所日250日として)
年間では、13,040件
その内、調停でまとまったのが、6,683件
調停ではまとまらずに審判でまとまったのが、2,806件
年内中にまとまらなかったのが、3,551件
平等と公平の定義はあるんでしょうが
人によって解釈は異なっているのが現実です。
親の介護をするために仕事も辞めて、結婚もできなかった長女と
実家に顔も出さずに
親が死んでから
私にも財産をもらう権利があると、のこのこと久しぶりに顔を出した次女と
法定相続通りに分けるのが公平でしょうか?
財産の分け方に正解を探すのではなく
関係者全員が納得のできる分け方ができればいいですね。
そんな、お手伝いをしています。