親孝行ができて、かつ相続対策の話を親にしやすくなる方法
相続手続きで必要なものの一つに戸籍があります。
最近はコンビニでも取得できる戸籍ですが2種類あるのはご存じですか?
戸籍謄本と戸籍抄本の2種類があるんですね。
いきなり意味が分かんないですよね。
漢字も難しいし、読み方も分からない。
一体何が違うのか、どちらが必要なのか?
戸籍謄本は「こせきとうほん」と読みます。家族全員が記載されてるわけです。
例えばあなたが3人家族なら、父、母、あなたの3人が記載されています。
戸籍抄本は「こせきしょうほん」と読みます。父の戸籍抄本を取ると父のみしか記載されていません。
この戸籍で何が分かるかというと家族関係が分かりますよね。
つまり親子関係がわかる。法定相続人であるということを証明できるわけです。
だから相続手続で必要なのは「戸籍謄本」の方になります。
そして、これ意外なんですが日本人であることが分かるんです。
外国籍の方は戸籍には入れません。
さて、相続手続きで必要な戸籍は2種類あります。
①相続人全員の戸籍謄本
今回の場合なら母とあなたの2通です。
②被相続人(亡くなった人)の生まれてから死ぬまでの全ての戸籍謄本
現在の戸籍謄本だけでなく、多くの場合に被相続人の除籍謄本も必要になることが多いです。訳がわからなくなってきていると思います。実際に取得する場合には、コンビニで取得せずに区役所へ出向いて相談することをお勧めします。
これ、なぜ必要かっていうと、相続人が誰なのかを確定させるためなんですね。
父が死んだら相続人はここにいる家族に決まってる、とあなたは思います。でも他人には本当にそうなのかはわからないわけです。
ひょっとしたらお父さんは、あなたが小さい時に離婚経験があって、その時に子どもがいたかもしれないじゃないですか。
その子どもと今は何も連絡を取っていなかったとしても、お父さんとは血縁関係にあるので相続人に含まれるんです。
いやいやそんな子どもはいないし。
だとしても、あなたの家族以外に相続人がいないということを証明する意味でも戸籍が必要なんですね。
親(今もご健在の場合)の相続が気になったら最初に何をやりましょうか?
絶対にこれからやってほしいというものは状況によって違います。
なぜなら、相続は100人いれば100通りといわれるように、必要なものも対策の順番もそれぞれなんです。
でも親がまだお元気ならオススメの一つは戸籍の収集です。
集めた戸籍でお父さんの(またはお母さんの)家系図を作ってあげてください。
良いことは2つ。
1.親が亡くなる前に相続人が確定できます。
隠し子がいないことがわかりますし、仮にいたとしても早目の対策が取れます。
2.家系図を作って誕生日プレゼントにします。
ものすごく喜ばれます(私もプレゼントしました)。
その家系図をもとに親子の会話が確実に増えます。
それをきっかけにすれば、両親との相続対策についても話しやすくなります。
家系図を作るのは少し手間かもしれませんが、親孝行ができると思って頑張って作ってください。
どうしても一人で作るのが大変だと感じたら相談してください。