親名義のままの土地、いつまでそのままにしますか?
相続登記を後回しにすると、困るのは期限だけではない
「父が亡くなって何年もたちますが、土地の名義は父のままです」
このような相談を受けることがあります。
固定資産税は家族が払っている。
家にもそのまま住めている。
売却する予定もない。
だから、特に困ることもなく、名義変更を後回しにしてしまった。
その気持ちは、よく分かります。
でも、亡くなった方の名義のままにはしないでください。
相続登記を後回しにして困るのは、期限があるからだけではありません。
もっと大きいのは、時間とともに家族の状況が変わっていくことです。
時間がたっても、問題はなくなりません
相続人の一人が亡くなれば、その方の配偶者や子どもが手続きに関係します。
当時は元気だった相続人が認知症になれば、本人の意思を確認しながら遺産分割の話を進めることが難しくなります。
兄弟姉妹とは連絡が取れていても、その子どもや配偶者とは、ほとんど話をしたことがないかもしれません。
時間がたてば自然に解決するのではなく、話し合う人が増え、家族関係が見えにくくなってきます。
2027年3月31日という期限
2024年4月1日から、相続登記が義務化されました。
義務化される前に発生していた相続で、相続登記が終わっていない不動産についても対象になります。
原則として、2027年3月31日までに手続きが必要です。法務省のQ&Aでも案内されています。
ただし、私は期限だけを見て、慌てて名義変更をしてほしいとは思っていません。
「とにかく長男の名義にしておこう」
「住んでいる人の名義でいいだろう」
そんなふうに、十分な確認をしないまま決めないでください。
最初に確認してほしいこと
まず確認してほしいのは、次の4つです。
- 登記上、誰の名義になっているのか
- 法律上の相続人は誰なのか
- 遺言書や遺産分割協議書は残っていないか
- 相続人の健康状態や家族関係はどうなっているか
不動産の情報だけを見ていても、手続きの全体像は分かりません。
誰が相続人なのか。
その方々は元気なのか。
話し合いはできる状態なのか。
家族の状況まで確認して、初めて次に進めます。
相続登記も、やっぱり家族の問題です
相続登記と聞くと、不動産の名義を変えるだけの事務手続きに見えます。
しかし、その名義を決めるためには、家族で話し合わなければなりません。
誰が引き継ぐのか。
これまで誰が管理してきたのか。
今後、誰が固定資産税や修繕費を負担するのか。
そこには、家族それぞれの事情や気持ちがあります。
だから、相続登記も不動産だけの問題ではありません。
やっぱり、家族の問題です。
亡くなった方の名義のままになっている土地や建物があるなら、まずは現状を確認してください。
家族が元気で、話し合える今だからこそ、進められることがあります。
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