エンディングノートを書こう⑥

今回も相続人についての内容です。

 

今あなたは元気ですね。

体のどこにも悪いところはなく

1年に1回の検診もオールAなんですね。

仕事もプライベートも順調で毎日が充実している。

それは、素晴らしい。

 

そんなあなたに水を差すようですが

あなたが死ぬ確率は100%です。

 

もちろん今すぐにということではありません。

突然の事故で亡くなることがなければ

(2018年交通事故死者数:約3,600人)

やがてあなたは老い、介護が必要になり死にます。

施設に入らず、自宅療養を望むあなたの介護をしてくれるのは

同居している長男の嫁かもしれません。

お世話になった長男の嫁にせめて財産の一部を相続させたいと思っても

あなたが何もしなければ、長男の嫁は1円も相続することはありません。

 

相続法が40年ぶりに改正されました。

目玉の一つは

「特別の寄与」という制度の新設です。

その中の一つである、相続人以外の人(今回の例は長男の嫁)が

亡くなるあなたの介護の世話をした時に、財産の一部をもらえるのか?

 

答え

もらえる可能性はあるが、相続人に追加されるということではない。

もらえる可能性はあるが、実際にもらえる可能性は少ない。

 

解説

①実際に相続する人に、長男の嫁がお金を請求する権利が与えられただけ。

②請求金額の目安は、その介護をプロのヘルパーに頼めばいくらかかるのかが基準。

③誰が見ても納得する資料(介護の証拠)が必要。

④長男の嫁が仕事をしながらの介護は認められない。(仕事を辞めるくらい大変な介護である必要)

⑤介護をしたご両親からおこづかい(報酬)もらっていたら認められない。(無償が条件)

⑥介護が1年以上続いていた。

⑦内縁の妻は認められない。

 

請求する権利、と書きましたよね。

現実には請求することに凄くハードルが高いです。

例をあげますね。

「私はあなたのお母様のお世話を1年以上に渡ってしてきました。もしこのお世話をプロのヘルパーさんに頼めば◯◯円になります。だから相続財産の中から私にもお金ちょうだい。」

こんなこと言えませんよね。

 

今年の7月1日からの施行なので

現実には、どんな判例がこれから出てくるのかは分かりません。

意外と緩やかに取得しやすいのかもしれませんが、

現状では、あまり期待できないかもしれません。

 

あなたがどうしても長男の嫁に財産を渡したければ

新しい法律に頼るより違う方法を取りましょう。

 

方法は二つ

①遺言書の活用

②生命保険の活用

 

今回ブログの内容は「相続人」についてなので

この方法の詳細については

別途、お伝えしていきますね。

 

今回も

最後までお読みいただき

ありがとうございました。

 

 

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