財産の分け方に、公平と平等は違うって知ってました?

相続財産を公平に分けるとはどういうことでしょうか?

1,000万円の現金を残して親が亡くなりました。

相続人は、あなたと弟の兄弟二人です。

もしも誰かに相談したとしたら 

「兄弟でもめないように、一人500万円づつに分けるといいよ。」

そんな答えが返ってくるでしょう。

本当にこれで公平でしょうか?

あなたは勉強が良く出来たので、私立の進学校から東京の私立大学へ進み、ワンルームマンションを借りながらの大学生活。

途中、海外留学も親が渡航費などを用意しました。

そのまま、東京で上場会社に就職しましたが、営業ノルマに耐えられず転職を繰り返し

、今は貯金も少なく経済的な余裕はありません。実家にもほとんど帰省することはありません。

弟は勉強が嫌いだったので、地元公立の工業高校を卒業して地元の中小企業へ就職。

ずっと親とは同居していました。

結婚後も実家の近くに住み、何かあれば親は弟夫婦に頼ることが多い。

親の子どもたちへの愛情に差はなかったと思います。

でも、内心は長男への気持ちよりも、ずっとそばに居てくれた弟の方が愛しく感じていたかもしれません。

親は誰でも、自分が死んだ後も兄弟仲良くいてほしいと思っているはずです。

あなたが親の立場だとしたら

あなた自身がなくなった後に、あなたの財産を500万円づつ均等に分けてほしいですか?

それとも

ずっとそばに寄り添ってくれていた弟に、多くの財産を残してあげたいですか?

正解はありません。

どちらが正しくて

どちらが間違っているということもありません。

あなたが親の立場だとしたらどうしたいのか

それがあなたにとっての答えです。

公平と平等の違いはご存知ですか?

平等とは、
「同じものを同じように分けること」です。

今回で言えば、
兄も弟も関係なく、500万円ずつ分けること。

一見すると、とても分かりやすく、
トラブルも起きにくそうに見えます。

しかし、これはあくまで
“形式的な正しさ”に過ぎません。

一方で、公平とは、
「それぞれの状況や背景を踏まえて分けること」です。

ここで、もう一度考えてみてください。

兄であるあなたは、教育や生活の面で、これまで親から多くの支援を受けてきました。

一方で弟は、
地元に残り、親のそばで生活し、日々の支えとなってきました。

もし、この2人に対して
最後も同じ500万円を渡すことが、本当に“公平”と言えるのでしょうか。

もちろん、だからといって
「弟に多く渡すのが正しい」と言いたいわけではありません。

ここで大切なのは、
“何を基準に分けるのか”ということです。

・これまでの支援の差を考えるのか
・親への関わり方を重視するのか
・それとも、あくまで均等を貫くのか

その答えは、家族ごとに違って当然です。

ただ一つ言えるのは、
何も考えずに「とりあえず平等にしておく」という選択が、
必ずしも家族の幸せにつながるとは限らない、ということです。

むしろ──

「どうしてこの分け方にしたのか」
その理由が兄弟間で共有できていなければ、争いの火種になります。

遺言書は財産の分け方を生前に決めておくものです。
仮に、親が遺言書を作っていたとします。

例えば、弟に多く残すのであれば、
「これまで支えてくれてありがとう」という想いを、きちんと言葉にして残すこと。

兄に対しても、
「決して軽く見ているわけではない」という配慮を伝えること。

財産の分け方以上に、
“想いの伝え方”が重要なのです。

相続とは、単なるお金の分配ではありません。

その人が、どんな人生を送り、誰にどんな想いを持っていたのか。

それを、生前に家族へ伝える機会があればよかったですね。

だからこそ──

あなたにとっての「公平」とは何か。

ぜひ一度、
自分の言葉で考えてみてください。